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――多分十分後――
「……ハッ
す、すまない、どうやら呆然としていたようだ」
十分もな
待ちくたびれたよ
「で?存在が消えたってどういうことだ?」
「わかった、最初から説明しよう」
そう言って天使は語り始めた
この世にはたくさんの世界が隣接して存在していること
その世界達は様々な危機に襲われていること
その危機を救う者が何人かいること
そして次の世界に向かうには、前の世界にある自分の存在を消さなきゃいけないこと
「それでオレの存在が消えたのか」
「……ああ」
「もう一つ
何でオレなんだ」
ここ重要
何でオレがこんな事に巻き込まれたか
こんな理由だった
「扉に入る前に『異世界に行く』と言ってたろう?」
「? ああ」
「その言葉を……だな
私が、その、えと、
か、勘違いを……だな
し、してしまって……」
「? つまり?」
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