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『いたた…。』
足捻ったみたいだった。
自分の足がなんかズキズキして痛い。
「大丈夫…。俺につかまって。」
『あ…すみません。俺、今急いでいて…遅刻しちゃう。』
「ふーん。わかったんじゃ、急がないとな…。君どこの学校?」
『あの…えっと、向かいの橋を渡った学校なんです。』
「あれ? 俺と同じかな?」
『へ?』
俺が少し、気を抜いた瞬間に身体が浮いた。
『あうわぁ!?』
その持ち上げられている体勢にびっくりした。まさか自分がお姫様だっこされるなんて。
『ちょっ…ちょっと、ヤダぁー…!!あ、ああ!??』
「……ん。…軽い。君あんまり暴れないでね、走るから…。」
人生初の男の自分にとって、男にお姫様だっこって…。ショックすぎる。
『うぅ……ふぇ!? 走るの?? 』
「当たり前だな。だって俺達、遅刻ギリギリ何だから。」クス
そう言ってイケメンくんは走ってくれた。が俺はだっこされてるから逆にハラハラ、ガクガク恐かった。
『ぎゃぁー コワイィー』((泣き虫
俺は必死にしがみ付いていた。
「…………ん。」クス
笑われた気がしたけど、気にしない。恐いものは恐いの!
『ひぃー…。』
…
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