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昨日は妹の四十九日だった。
四十九日とは死者の魂がさ迷っている期間で、前生までの報いが定り、転生するのに必要な期間だそうだ。
俺の家族は一体何に生まれ変わったんだろうな……。……みんな図太いからまた人間になってそうだ……。
そんなことを考えている俺は、家のリビングにいた。
今日もよく晴れ、穏やかな日差しが窓の外に降り注いでいる。
窓辺には妹と俺が作った照る照る坊主はまだぶら下がっていて、長期に渡る仕事を強いられていた。
何故かあれだけは、片付ける気になれずにいた。
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