転移

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「うわー……美味しそうなカレーですね……」 数十分後、先に席についていた茜の前に一人分をさらに半分にしたカレーを差し出すと、茜はじっと湯気のたつそれを覗き込んだ。 「死神の世界にもカレーってあるのか?」 「はい。基本的にこの世界とあまり変わらないんです」 「へぇ……」 俺がそう返し、席につく。すると茜は待ってましたと言わんばかりに手を合わせた。 「「いただきます」」 「送った物はどこにしまうんだ?結構量あるぞ?」 「えーとですね……。四次元ポ○ット的なものにしまいます」 知ってるんだ、ド○えもん。 そんな会話をしながら人間として恐らく最後の昼食を終えた。 久しぶりに誰かと話ながらとる食事はとても楽しかった。
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