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「この死神育成学校はエスカレーター式で13~20歳クラスがあるんだ。で、ここを卒業すると自動的に『死神派遣局』ってところに所属することになるんだ。その『死神派遣局』は実態はよくわからない……というか、教えてもらってないから知らないけど、この死神育成学校の先生にはなれるみたいだね。あとは普通に魂を送ってもいるよ。で、授業の内容は人間の世界と同じ。つまり数学とか。この学校だと古典とか現国とかもあるね」
そこも担当地域に反映されてるんだな。
「うん。でね、ここからが重要」
茜は俺の方を向いて立ち止まり、人差し指を立てた。
その顔は酷く真剣だった。
「この学校には『実習』って授業があるんだ」
「『実習』?」
「そう。実際に人間の魂を体から切り離してあの世まで送り、場合によっては言えなかった遺言を叶える──それが『実習』」
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