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「実は、どうするんだろうか。
後悔する事になったとしても、結局は選択した自分の責任だ。
その覚悟だけは、必要なんだろうな」
「そうだな」
小谷は、家族と不仲で疎遠らしい。
そんな自分と実を重ねているんだろう、沈んだ顔だ。
「だいたい自分の事さえ、どうとも出来ていないのに。
僕に、そんな事を言う資格があるのか……」
小谷はグッタリとした様子で、長い溜め息をついた。
普段のコイツは、すぐ顔に出る。
仕事中は、キリッとしているんだが。
「まぁ、後悔しないようにって事でさ。
今のその気持ちもろとも、伝えてみたらどうだ?
後は、実が自分で決めるだろ」
俺の言葉を、小谷は目をパチクリとしながら聞いていた。
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