噂(実の爆弾、俺の昔の噂話)

2/8
前へ
/562ページ
次へ
「千晶。 このフキンでテーブル拭いて、ほら」 実は飲み物が乗ったトレーを持ったまま、小谷を使っている。 「隅の方が拭けてない」 おいおい、嫁姑かよ……。 「何だよ。 それじゃあ、自分で拭いたらいいだろう」 「僕は手がふさがってるもんねー。 あぁ、重ーい」 「置けばいいじゃないか、まったく」 小谷がブツブツ言いながら、テーブルをゴシゴシ拭き上げている。 途中から、意地になっているようだ。 「わぁ、テーブルが凄いピカピカ。 ありがとう、小谷君」 今度は青子サンが、ケーキを運んできた。 「え、……いやぁこれくらい。 ミィさんの手伝いなら、いくらでもするぞ。 実より、僕に言ってくれ」
/562ページ

最初のコメントを投稿しよう!

227人が本棚に入れています
本棚に追加