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準備はOK?
いつでもいいべ!
(こくん)
よし、じゃあミッションスタート!
ジュエルストリートに程近い公園の一角。
桜をのぞむその場所にはシートが広げられ菓子や料理、ソフトドリンクやあまつさえアルコールまで用意されている。
この花を眺めながら開かれる宴会は、いわゆる「花見」と呼ばれている。
「今年も見事に咲いたなぁ」
「ほんまや。あ、ほれ親父、空になっとるで」
「ん?おお。…お前と酒飲める日がくるとはなぁ。月日が経つのは早いもんだ」
注がれた酒を煽りながら、大柄の男は赤い髪を乱暴に撫でた。
「はわぁ…。満開なのだわ。キレイだけど、よくピンポイントでお花見を開けたのだわ」
「情報科の予想は毎年はずれないからな」
毎年世話になってる同僚に感謝だ。
「なぁ、この桜の枝、折って持ちかえるってのはやっぱダメだよなぁ」
「…そうだな。マナー的には。ああでも近くの花屋で桜の枝を売っていたと思うが…」
「本当か!?」
「ああ、すばらしい光景です。やはりこの季節は美しい。ラブに溢れていますね(キラキラ)」
「うわっ!お前、いつからそこにっ!?」
多少ざわつきつつも花見を楽しんでいたときだった。
突如あらわれた三人組によって、壮絶な鬼ごっこが始まった。
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