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「…どないしたんや」
端の方で親父と飲んでいたのだが、何やら騒がしいのに気付いて来てみればひどい有様やった。
ドリンクはたおれ水浸しのとこもあるし、菓子やら料理やらもそないに多くはないがこぼれとる。
あと、人数が増えとった。
「ああ、奏風か。酒は無事なとこから適当に持ってけ」
「ついでに料理もいくつか持ってって食え。俺とイェンリーには仕事ができた」
二人の手によって首根っ子をひっつかまれた二人は文句をたれとる。
「ちぇー、ユウユウが一緒でもやっぱ捕まっちゃうかー」
「ちょ、おっちゃん…!苦しいべ…っ!」
「………っ!………っ!」
ぶらさがり携帯に書き込む斎ちゃんに、顔色を悪ぅして暴れる火焔、びっくりして声が出ぇへんような幽。
「ま、まぁまぁ、ただの悪戯なんだし、そんなに怒らなくても…」
仲裁に入ろうとしたケネルせんせに「甘いな」と、二人ハモった指摘が。
「あー…あっちで花見の続きしよ。今んとこあの二人、やめる気あらへんようやし…な?」
「え…えー…」
後ろを気にしつつも避難させるべく、解放された幽と一緒に親父の元に戻った。
(あー…こういうのが花見っていうのだわ)
(おー、坊主。こっちも食え)
(…(こくん))
(あっちの二人はまだまだかかりそうやんなぁ…。って、おおっ!ラヴェルせんせキラキラしすぎや!)
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