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『背ぇ高くなりたい…』
井本がボソッと呟いた。
それを聞き逃さなかった俺は、
「なんでや、今のままで十分可愛いやんか、」
後ろからそっと抱きしめる
胸の中でビクッと肩を振るわす井本
その反応を無視して、
「なんで嫌なん?」
恋人に再度聞き返した
『か、可愛い言うな//っか離せ!!』
腕の中でもがく井本。
まるで小さな仔猫みたいや
耳真っ赤やで。
ホンマ可愛えぇなぁ
「嫌で~す。貴ちゃんが理由言うまで離しませ~ん」
ジタバタ暴れるちっちゃい仔猫を腕でしっかりと捕まえる
「ほらぁ、言うてみ?」
『嫌やっ!』
仕方ないな…
【ちゅっ】
こめかみにキスをする
こうすると井本は大人しくなる
『…///』
抵抗するのを止め、大人しくなった井本
藤原は腕をほどき、井本を解放した。
「貴ちゃん…言って」
優しい口調で囁くと、井本がゆっくりと藤原の方に体の向きをかえる
『あんな、…ちゅうする時…』
「ん…?」
『やから!背ぇ大っきくなったら…藤原とチュウする時、楽やんか…///』
急に恥ずかしくなったのか、下を向く井本
あのぅ…何可愛い事言ってるんですか、井本さん。
っていうか、お前はちっちゃい方がいいに決まってる!
俺みたいに大きくなったら、大好きな上目使いが見れなくなっちゃうでしょうが!
その時の井本の顔は、天使みたいに可愛くて…
あっ想像しただけで涎が…
井本がデカくなったら、今言った事が二度と見れなくなるから…俺は絶対に反対や!
断固拒否!
「…あかん」
『は?』
「貴ちゃんは今の大きさで丁度ええねん。」
『なんでや?』
「なんででもや!」
『…?意味わからん』
「わからんでええの」
そのままのお前が好き
だから大きくなんかならんでええねん
おわり
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