夜鳴ク鳥ハ、夢ヲミタ

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こんな夢見たなかった… 現実じゃないってわかってても、不安が込み上げてくる 眠る前まではいつもと変わらん夜やったのに、 今は胸を抉られる様な不安に包まれてる 好きな人ができて、 その人に愛されて、 すごく幸せなのに 今見た夢のせいで、 いつか… 本当に藤原を裏切ってしまう時が来るんじゃないかって… 嫌や、嫌じゃ… 『藤原…愛してる、俺…っ』 オマエヲ裏切ランカラ… 傍ニ居ルカラ… 『ふ…ぅ』 呼吸がようやく落ち着き、ゆっくりと瞼を閉じた もし、俺の背中に羽根が在るのなら どうか…羽根を引きちぎって 俺がどこにも飛んでいかないように アイツから離れないように… 『ふじ…わらぁ……』 さぁ、再び夢の世界へ… 悪夢はいらない、 幸福な夢を見せてください おわり
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