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第一章
「なぁ、俺のモノにならないか?」
「……はぁっ?!」
目の前にいる絶世の美少年が近付いてきた。幼いながらも気品のある端整な顔立ちが近い。短髪の髪は無造作にあちらこちらに跳ねて、前髪の4ヶ所がメッシュを入れたように白くなっている。
少年の髪がサラリと頬にかかる。思わず吐息がくすぐったくて身をよじる。しかし、華奢なのに力強い少年の腕はいつの間にか身をとらえ逃がしてくれない。
真剣な少年のラピスラズリ色の美しい瞳が離れない。
「……おまえが初めてなんだよ、バカチル」
ふと、柔らかい唇が………。
───……とても、あまいあまい香りがした。
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