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「もちろんです。お嬢様のお友達様のご迷惑にならないよう下準備に来ていたのです。」
燕尾服を着た男はこっちに笑顔を向けて一礼した。連れらて俺らも頭を下げる。
「こいつは天草。何か困ったことがあったら天草に行ってくれれば良いから。」
「天草真でございます。どうぞこの度はようこそお越しくださいました。」
見た目は若そうだ。まだ20代に見える。
天草さんは持ってきたワゴンにみんなの荷物を入れて先にホテルに戻ってしまった。
「すっげー奈々。お前中学生のくせに専属執事ついてるのかよ・・・。」
「まぁね。そんなことより部屋に案内するわ。」
俺を軽くあしらい奈々はさっさとホテルに入っていく。
5人の迷子にならないように焦ってあとを着いていった。
中はホテル感がすごく漂っていてここに1泊も貸切状態に出来るなんて現実味がわかなかった。
きょろきょろしている5人に対して奈々は何度も噴出しそうになった。
「ここが今日泊ってもらう場所。女子がこっちで男子がこっち・・・んで蓮と結衣はこっちねー。」
奈々の最後の言葉に俺と結衣以外は吹いて笑った。
「お、おい奈々!ど、どういうことだよ!!」
「別にー?ねーれみ?」
「ねー♪」
れみと奈々が顔を見合わせて笑う。
結局俺が二人を叱り付けて男子女子と部屋が分けられた。
結衣は今もなお顔が赤いままであった。
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