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「はぁ、はぁ、はぁ…」
息切れがハンパない…
帰宅部なめんな!
とか言えたらかっこいいんだけどな…
まあ、当然言える筈もなく。
しばらく走った所で足を止めた。
が!!!!
ちょっと待った!
「ここ、どこだ…?」
周りを見渡すと知らない家、知らない道…。
まさか、まさかの
迷子っ!!!!
17歳にして地元で迷子…。
「嘘…。どうしよ…」
普通なら真っ先に携帯を取り出し地図を見るなり、誰かに連絡するなり、するところだが…あいにく澪にはそんな考えは浮かんでこなかった。
と、視界に入ったのは小さな公園。
何かに惹きつけられるようにして中に入った。
「ねぇ、あんたが如月澪?」
「っ!?」
いきなり声をかけられ驚いて後ろを向く。
そこには二十代半ばぐらいだろうか、現代では珍しい着物姿の若い男性が立っていた。
「…誰?」
「そんなに警戒しないでよ。別にあやしい者じゃない。」
いやいや、十分あやしいだろ。
と冷静に心の中でツッコミを入れつつ気を許さぬまま相手を睨む。
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