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そう言って彼はパチンと指を鳴らした。
すると辺りが眩い光に包まれ、目を開けているのが難しい程だった。
そして男の力が少しだけ緩まった、その一瞬の隙をついて…
「離せえええええええ!」
渾身の力を込めて彼の身体をぶっ飛ばした。
「ーッちょっと!今、手を離したら…」
焦った彼の声はそこで途切れた。
その時、地面が大きく揺らいだ。
澪は足元から崩れるようにしてどこに続くのかわからない光の中を下へ下へと落ちていった。
「きゃあああああああああ!」
そこで、澪の意識は途切れた。
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