出会い

3/3
前へ
/12ページ
次へ
数秒間の沈黙が続いて、 また四人が一斉に口を開いた。 「…ウチが最初に言った」 「あ?オレだから」 「いや、同時だったと思う」 「だねぇ。ど~しよっか」 最後の言葉でまた四人無言になる。 その気まずい沈黙を破ったのは、 「皆で分けたらどうかな?」 いつもの笑顔を浮かべた、購買のお姉さんだった。 『……』 「もし皆今日一緒にお昼食べる人がいないなら、 皆でわけっこして食べれるよ?」 黙った四人にお姉さんは穏やかに続ける。 「…今日一緒にお昼の人いる?」 「…いや」 「いない、な」 「いないねぇ」 「…ウチも。……よければ、一緒にお昼、しない?」 『是非』 四人の意見は一致した。 ―答は仲良くわけっこする事― (そう言えば、わたし皆のこと知らないなぁ) (メシ食いながら、自己紹介でもするか?) (あ、それいいね!) (…てゆーか、アンタ何個食べる気だ?) (んーあと2・3個位だな)
/12ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1人が本棚に入れています
本棚に追加