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ー“悪魔”にとっての人間界の“生命の力”ー
人間界での“悪魔”の行動は全て“生命の力”の消費の上で行われる。“悪魔”は通常、人間界に存在するだけで も常に“生命の力”を消費する。また消費する“生命の力”の量は、その実現が困難であるほど多くなる。人間界で欲望のままに行動する“悪魔”は、人間界で存在を維持するために人間の“生命の力”を喰らい、これを自分の力に変えて「顕現」する。“悪魔”にとっ て、人間界の“生命の力”を喰らい自分の力に変える事は、呼吸に等しいほど容易な行動である。 人間界の“生命の力”を使わず“悪魔”自身の“生命の力”(すなわち自身の『本質』)を消費して「顕現」 することも可能だが、それは自分の身を削る行為であり、自身の“生命の力”が尽きればその“悪魔”は死滅する。
“悪魔”が喰らう“生命の力”が人間のものに限定されるのは、人間がこの世で最も“悪魔”に近い存在だからである。人間以外の動物や物質も“生命の力”を持つが、これらは“悪魔”には合わず、喰らえば逆に力が薄められてしまう。また、“悪魔”には“生命の力”を自分の力に変換し統御できる限界があり、それを超えた量の“生命の力”を“悪魔”が取り込むと、自分の意思総体が逆に飲み込まれ薄められ消えてしまう。
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