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“江田春樹は女装癖がある”
俺、藤龍雅はその噂を聞いたのは噂が広まってから2週間ぐらい経っていた。
正直、興味がない。その江田春樹ってヤツが女装癖があったとしても、俺には関係ないしヤツが女装したところで俺は痛くも痒くもない。
関わることは無いだろうと思っていたが、まさか…関わるとは思いもしなかった。
噂を聞いてから丁度、1週間後に江田春樹に出会った。
1週間前。
独り屋上で昼休みを過ごそうと、屋上に行くと一人先客がいた。
因みに、独りで過ごすからって友達が居ない訳じゃない。
ただ、独りで過ごしたくなっただけだ。
その先客は、柵を跨ぎ両手を広げる。
まさか、飛び降り○○じゃないかと勝手に妄想し、慌てて俺は叫びながら先客の近くに寄る。
「ちょっ…アンタ、此処で死んでもつまんないか、死ぬなよ!!」
近くに寄った頃には息は切れゼーゼーハーハーと息を吐いていた。
「……僕、死ぬつもりないし」
怪訝そうに先客、江田春樹と初めて出会った。
その時は、名前を知るまで江田春樹だとは気付かなかった。ただ、男のわりには綺麗な顔をしているという印象が強かった。
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