旅立ち

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……一瞬だった。 まるで集まった者たちがテレポーター(瞬間移動能力者)であるかのようにほとんどの人が消えた。 アヒルの真似を見て消えた。 まさか今の状況でやるのは間違いだったのか!? いや、そんなはずはない。そんなはずは……。 まぁ、勇者たるもの後悔はしても反省はするなって言うしね。 勿論反省はしません。 反省もなにも俺の得意技だしね。 さて、いつの間にか近所のトメさん(89歳♀)と隣の家のジョン(33歳♂独身、ニート、風呂は1年に5回)の二人しかいないから誰もいなくなる前に出発しますか! 『じゃあ、行ってくるよ、魔王退治に。』 「ひょっほはひんひゃひ!」 ん?何今の。 「トメさん、眼鏡!眼鏡!」 「は、ひゅはひゃひひぇー、ひょん。」 『いやいやいやジョン、違うから!眼鏡関係ないから!』 「ひょっほはひんひゃひ!」 『トメさんも喋んないで!わかんないから!頑張ってるとこ悪いけど何言ってるのかわかんないから!』
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