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「で、坂田くん。どうしよう?私は愛だけじゃなくてここにいる皆も助けたいよ」
蓑川は自分の希望を坂田に伝える。
「でしたらワクチンを全て手に入れる必要があります。そしてあの校長を殺す必要があります。さっさと殺しちまってもいいんですが。やっぱりそんなねじまがった考えを持った人間はなぶり殺さないと……」
すると、蓑川さんが「あっ!」と叫び手を叩く。
「私にいい考えがあるんだ!」
「聞かせてください」
坂田は蓑川から作戦を聞いた。
それは思わずにやりとしてしまうほどの名案だった。
翌朝坂田達は校長の右腕のゴリ男を始末することにした。
校長室の前に居たからボコボコにする。実は蓑川さんは空手2段らしい。見た目は弱そうなのに。
そして、気絶しているゴリ男の服と銀行強盗が被ってそうなマスクを取り、バリケードの外に出す。
バリケードの外からはグチュグチュと音がしていた。
坂田はゴリ男の服を着て変装する。
「蓑川さん。頼みましたよ」
「任せといてくれ」
蓑川さんはそう言ってガレージに向かった。
俺は蓑川さんから合図が来るのを待つ。
……ピカピカと光るポケベル。合図だ。
俺はトランシーバーを取り出し、ボイスチェンジャーを通じ叫ぶ。
『大変です!ゾンビが校内に侵入しました!早くガレージに来てください!車で脱出しましょう!』
『分かった!すぐ行く!』と返事が入った。
俺は急いでガレージの入口の脇に隠れる。
校長は一階に居たからすぐ来るだろ。この学校はガレージと校舎が繋がっている。
……来た!
校長がガレージの鍵を開けて、すぐに入る。それを確認して俺は入口の前にタンスを置いた。
すぐに校長の悲鳴とドアを叩く音が聞こえる。だがドアは開かない。
聞こえる理由は分かる。さっき蓑川さんがガレージをゾンビだらけにしたからだ。
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