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小学校はすっかり人で溢れかえっていた。
バリケードを張っているが無駄だろう。
ゾンビ映画のいつもパターンならね。
そんな皮肉を言っている場合ではない。現実だ。食われたらこっちもゾンビになるのだ。
……たまったもんじゃねぇ……。
バリケードを張っている奴らに近づく。
「あのーいつからこんなゾンビだらけになってたんすか?」
初老の男が答える。
「わしにも分からん。ただ、こんな状況はありえるのかとわしは思う」
「実際起こってるんだ乗り切るしかねぇだろ」
ゴツい男が入ってくる。
「まぁ……どなたか知りませんがよろしく」
俺は適当に挨拶をすませといた。ゴツい男はむすっとしていた。
俺は体育館へと来ていた。ここに避難しろと言われたからだ。
ふと俺はテレビが見たくなった。大丈夫。ワンセグがあるから。
ケータイを取り出し、ワンセグを起動させる。すると、そこにはゾンビだらけの町と大げさなTVレポーターしか映されなかった。どのチャンネルもそうだ。
そうか……涙の料理帝国は今日放送しないか。
そこに、炭酸飲料が落っこってた。蹴っ飛ばしといた。これでアレを開けた時はびっくりだな。
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