時雨という名の音色

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「音色っ!!」 と小さい男の子、時雨が大きく手をあげて叫ぶ。 「もうっうるさいっ!時雨!ちょっとは黙りなさいっ」 と小さい女の子、つまり当時の音色である。音色は時雨に駆け寄る。 「おっ、やっときたっ! 音色っ!!」 と笑って時雨は音色の手を取って走り出す。 「きゃっ!もう!時雨ったら!」 と言いながらも音色は笑って一緒に走り出していた。 「おいっ!音色、これどうすんだ?」 と時雨は開いてある算数の教科書を指さしながら音色に聞く。 「なにこれ、超かんたんじゃない。」 と言って鉛筆でノートに書きながら説明する。 「おおっ確かに簡単!」 と時雨はニカッと笑う。 「ぷっ!まあ、いいや。宿題は終わったし、何する?」 と音色は吹きながら時雨の目を見る。 「んー、ゲームかなあ…でも、ゲームも色々あるしー」
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