第4話 噂から真実

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声のする方を見ればそこには紘幸先輩がいた。 紘幸「今帰りか?」 柚姫「はい!先輩もですか?」 紘幸「おう!」 紘幸先輩は私の家から結構遠い。 けれど、歩いて帰るには私の家の前を通るのが近道らしい。 柚姫「そうですか」 たまぁに、お互いばったりと会う事がある。 だから、珍しい事ではない。 紘幸「あ、あの噂、ホントだって!」 紘幸先輩の言葉… ぴくんと反応してしまった。 柚姫「あの噂って…?」 紘幸「寺島先輩と付き合ってるんって噂!!ホントなんだって!」 紘幸先輩がベラベラと喋り出す。 紘幸「ながわっち先輩に聞いたら、あっさり認めたんだよ~!」 胸の奥が… ぎゅ~って締め付けられるような気がした。 それと同時に涙が出てきそうだった。 紘幸「詳しく聞いたら…」 紘幸先輩はまだしゃべり続けている。 私は嫌で嫌で… 我慢するので精一杯だった。 紘幸「-てなわけよ!」 柚姫「そうなんですか~」 半分聞いていない私。 紘幸「また情報があれば知らせるよ」 正直…聞きたくない情報だよね。 けれど… 柚姫「楽しみにしてます!」 無理やり笑顔で答えた。 誰にも知られたくないこの気持ち。 好きだと気づいて… 失恋したんだと分かって… もう嫌になる。 柚姫「じゃ、また!」 紘幸「おう!またなぁ」 紘幸先輩と別れて、ようやく自宅についた。 私はすぐ部屋に行った。
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