始まりの時

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俺は今何処に居るのだろう、辺りは真っ暗闇だ。なにも無いのは当たり前だが、なにも聞こえない。 ジリジリン、ジリジリン その音で俺は現実に戻ってきた。 ガチャン、目覚ましの音だ。 俺は地球の日本と言う国で何処にでも居るような高2の学生だ。名前は西藤錬次(さいとうれんじ)、友達からは錬次と呼ばれている。頭は特に良いわけでもなく、身長もそこまで大きくない、ただ運動神経は人よりちょっと良いぐらいか… 俺は学校に行くための準備をして、家を出た。 そんな俺を待って居たのが小学校からの幼馴染みの藤堂勇気(とうどうゆうき)である。 「おはよう、今日もまたご機嫌斜めか」 「うるせぇよ、あぁ何のために学校に行かなきゃなんねぇんだよ」 「俺が知るかよ、俺は友里に会えればそれで満足だからな」 友里(ゆり)と言うのは勇気の彼女である。高一の時から付き合っているが勇気は頭が悪いが、友里は頭が良く、校内でも一位二位を争う。 俺ですらこいつらが付き合ってる意味が分からない。
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