始まりの時

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まぁ考えたところで良い案が思い浮かぶわけでもなく、正直鬱にでもなってしまいそうになる。 「はぁあもう学校に着いちまった、今日の一限目って何だっけ」 「ん、確かお前の嫌いな世界史だろ」 「マジかよ、テンション下がるわぁ」 「錬次ってほんとに嫌いなんだな」 「あんなの好きになれって言う方が無理だって」 勇気が言う通り、俺は世界史が嫌いなのだ、何でかって言えば、世界史で習うことは要は歴史だ。でもその歴史は、いろんな人により作り替えられているからだ。 本当の事をねじ曲げて、誰が聞いても良い風にしか聞こえないようにしてある。そんな気がして好きにはなれないのだ。 「勇気おはよー」 「おはよ」 「おっはー」 そんな中、教室に着いた俺達を待って居たかのように、クラスの連中が勇気に対し挨拶をしてきた。 勇気はクラスの連中に無駄に好かれている。まぁ俗に言う人気者という奴だ。 「おう、この俺が居なくて寂しかったか」 「そんなことねぇよ」 「誰が勇気何か待ってんだよ」 若干へこんでるが、俺には関係無いのでスルーすることにした。
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