5人が本棚に入れています
本棚に追加
「もちろん、お前の名前は知ってるよ。赤坂 葉鳥(あかさか はちよ)。女の子みたいな名前ね、だっさい」
「なんだと、ぶっとばすぞ」
名前のことは昔から悩みだった。
野口英世と同じようなもんだからいいじゃないかとオヤジに慰められていたがそれでも嫌いな名前だ。
てかオヤジがつけたんだろ。この名前。
まあだから皆にはあだ名で呼んでもらっている。
「ふん、通称ハチね。仕方ないからそっちの名前で呼んであげる。感謝しろ」
「あーあー、そいつはありがとーございました!」
ハチが俺のあだ名。
まあこっちもあんまり気に入ってないが。
「にしても、はちよ!はちよだって!ぷふっ、どこの時代の女の人?はははっ」
カチンときたー。
「おいテメーボコボコにされてーのか」
「あ"ん?それはこっちのセリフだゴルぁ。テメーじゃなくて名前で呼べっつってんだろ」
ほんとにこいつ天使かよ。
こいつが天使だってんなら俺のオカンも天使だわ。
「んじゃあメーコちゃん?」
ぶわぁぁぁぁっと、真っ赤な林檎が出来上がりましたとさ。
「ちゃ、ちゃん、ちゃんとか、ふ、ふふふふざけんな!よ、よよよ呼び捨てにしろ!」
ほう。
こいつなかなか面白いな。
「おい、さっきから暴れ回るのはいいけどパンツ丸見えだぞ」
「んえ!?いやああああああああああ!!!!!!」
バッチーーーン!!!
平手打ちを食らいましたー。
おそらく今俺の顔には手形がくっきりと付いていることでしょうな。
「じ、冗談に決まってんだろ、何もここまで……」
「あああ!?女の子にする冗談じゃねーよそれ!!」
アタフタとスカートを下に引っ張る。
ツンツンキャラと言うやつですな。
ま、悪くはない。
最初のコメントを投稿しよう!