助けてくれたのは天狗の少女

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薬箱をもった女の人は自分のすぐ脇まで来ると「こんにちは」と声をかけた。 医者か何かだろうか。声賭をしつつ傷ついた身体を一つ一つ診察していく。 しゃもじで固定された左脚を見たときは呆れるように笑っていた。 いくらかみると、注射器と針を取り出した。 硝子製の注射器。まだこんなのを使っている所があるのか。 無菌操作で薬を薬瓶から吸い上げると、右腕の静脈に注射された。 女性いわく「痛み止め」だそうだ。 ペンタジンかなにかだろうか? 注射をし終えた後、女性はさっきの少女に話をして、いくつかの薬を渡して帰っていった。
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