助けてくれたのは天狗の少女

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夏の青空の下、風が木々の間をすり抜けていく。 そんな中にいながらにしばらく耳を澄まして葉の音を聞いていた。 そういえばここは何処だろうか。日本であることは間違い無いはずだ。 しかし記憶が正しければ自分は北アルプスで滑落したのだ。 岐阜県か、長野県のどこかだろうか。しかし病院にも搬送されてないし、近くに北アルプスは見えない。 一体何処なのだろうか。 そんな風に思いながら空を見上げると、大きな鳥が一羽飛んでいるのが目に入った。 いや 鳥ではない。 人のよいにも見える。 グライダー? そんな風に思ったのも一瞬だ。 その何かは向きをかえると、こちらに急降下して来た。 そして気がつけば、目の前に少女が立っていた。
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