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「ちょっと! 私ね! 思うんだけどさぁ!」
「あら、ポロ。いたんならもう少し存在感を出してなさいよ」
「いたでしょ! ひたすら無視してたのはシャルティじゃないのさ!」
「まぁまぁ。で、ポロ。どうしたの?」
女の子同士の喧嘩は止める僕である。自分で言うのもその通り、腹黒い奴だ。
隙あらばポロからも好意を得ようとしているあたり、僕がどれだけメスに飢えているか分かるだろう。
「シャルティが言ってた足りない何か、それって『スリル』なんじゃないかな」
「スリル?」
「そ。こうして誰にもばれないような所で私達だけで集まって。安全だけど、その安全さが私達を堕落させてるんだ…そうだ、そうだよ! 絶対そうだ!」
「分かった、分かったよ…で、それじゃあどうすればいいんだい?」
「そこから先はマックスの役目! 任せたっ」
こういう無責任な発言を遠慮無しに出来るのが、ポロの良い所でもあり悪い所でもある。
しかし、ポロの発言は的を得ている。
そう、僕達はただ集まってお喋りをしているだけで、何ら行動を起こしていないのだ。
人間だと生活習慣病だぞ、これ。
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