はじめに

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『源氏物語の女達』 この題名を見て、ページをめくろうとする方の多くは、源氏物語の概要についてご存知の事と思います。 ですが、初めての方にもどういう物語なのか知って頂くために、まずは私の独断と偏見を含めたあらすじを。 主人公・源氏の君は、桐壺帝の子供として、この世に生を受けます。 源氏の母は、身分がそれほど高くなく、また父を早くに亡くして後見も居ないため、女御(帝の后)としてではなく、更衣(帝の衣装を準備する女官)として後宮に入ります。 ですが、その美しさを桐壺帝に見初められ、事実上の妻として、帝の寵愛を受ける立場に。 これを面白く思わない他の女御達。 特に東宮(皇太子)の生母、弘徽殿女御から執拗ないじめ受け、元々身体が弱かったこともあり、早くになくなってしまうのです。 残された源氏の君は、美しく聡い皇子だったので、帝も臣下も、彼を東宮にと密かに望むのですが。 後見もいない身の上で、また、当時の占いで、『源氏の君が帝位につくと世が乱れる』と宣られたことから、桐壺帝は彼に源氏の性を与え、臣籍降下(皇族を離れて臣下になること)します。
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