源氏物語の女達

はじめに

源氏ファンに非難を受けそうですが、続けます。

さらにですね。

源氏は母の面差しを色濃く継いでおります。
つまり、当然藤壺の宮とも、似てるんです。

実際、父である桐壺帝が

「歳若い貴方には失礼な言い方かもしれないが、貴方と源氏の君は、本当の母子のようによく似ている」

と、藤壺の宮に言っています。

つまり、自分のそっくりさんに人生最大の思慕を抱くのです。

これは、アレですよね。

『ナルシスト』

要約すると、源氏の君はマザコンのナルシスト、なんです。

そこまで言うのに、なんで源氏物語が好きなのか、というと。

この物語に出てくる女性の生き様に惹かれるんです。

ある者は強く。
ある者は儚く。

内に秘めた情熱を表に出す者もいれば、そっと秘めたまま、苦悩する者もいる。

一夫多妻制、通い婚の時代。

狭き世界の中で、自分の生き様をどう見つけるか。

それが『源氏物語の女達』であります。

前置き長くなりましたが。
次章からイラスト・和歌とともに、源氏の恋人達を語っていきます。