185人が本棚に入れています
本棚に追加
/81ページ
「そうだなぁ……いっそのこと広木でも誘うか!!」
金澤はニヤニヤしながら言ってきた。
広木 孝太 頭がいいが鼻につくやつ。
クラスの中であまり良い評判を聞かない。
それを後ろの席で荷物を片付けながら聞いていた 内藤 駿介 が
「どうせそんなこと思ってねぇーだろ。それに誘ってもしらけるだけだぞ」
確かにそうだが、わざわざ口に出さなくても……
クールと言うか酷と言うか……
内藤はこういうやつなのだ。
「ジョークだろジョーク。真に受けんなって。つか広木いたらどうすんだよ!!」
金澤は内藤の発言に慌てていた。
内藤は顔色一つ変えず、黙々とプリントを片付けていた。
「広木がいないの知ってて言ったんだよ」
そう言うと内藤はバックを肩にかけ、俺らに背を向け帰ろうとした。
「帰るのか?」
僕が尋ねると “用事がある” とだけ言って帰った。
最近の内藤はこんな感じだ。何かあるのか……
最初のコメントを投稿しよう!