4人が本棚に入れています
本棚に追加
「もう知らない!絶交だからね!」
そんな怒鳴り声とともにドタドタという足音が聞こえた。
人間の声はどうしてあんなに大きいのだろうか。
騒がしい。もっと静かにできないのだろうか。
私は文句を言おうと思い、人間その2の部屋を訪れた。
はて…
さっきの声は人間その3のものだったので、いると思っていたのだが…。
部屋には人間その2しかいなかった。
「クロ…。」
人間その2はいつになく静かに私の身体を抱きしめた。
私は文句を言いにきたのだ。話を聞け。
「ひぐっ……えぐっ…。」
聞いてないようだ。
残念無念。
突然、頭上から少量の水が降ってきた。
私は水が大嫌いである。
どこから降ったのか確かめるために見上げると、人間その2はこっちを見て…
「クロ…私を慰めてくれるの…?」
だから、怒っていると言っているだろう。
「ありがとうね…クロ。明日、ちゃんと謝るよ…。」
……寝よう。
翌日、人間その2は人間その3を連れてきた。
その日はいつも以上に騒がしかった。
……寝かせてくれ。
最初のコメントを投稿しよう!