二度目の出会い

3/7
前へ
/7ページ
次へ
 古木有渚。俺はその子のことを、あーちゃんだとか、ありすだとか、呼んでいたと思う。  俺の、初恋の女の子。  彼女には申し訳ないが、俺はそのあたりの記憶があまりない。  というか、小学校に入る前くらいの頃の記憶を、受験も目前に控えた高校三年生が覚えているなんて。      無理がある。  だけど、そんな幼き日の、記憶。    朧げな彼女との記憶の中にある、唯一の鮮明な記憶。
/7ページ

最初のコメントを投稿しよう!

18人が本棚に入れています
本棚に追加