二度目の出会い

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 十二年前。 『あーちゃん、待ってよあーちゃん!』  近所の公園で風景。  輝く草木。  香る風。  麗しい、彼女。  俺の世界は幸せだった。  ふるき ありす。  そんな名前の少女が、俺の目の前には、常にいた気がする。  それが、記憶のおぼろな断片。 『遅いよまーくん、あははっ』  まーくん。  衛島護。  えしま、まもる。       『まもるだから、まーくんね?』  そうだ、俺は彼女に、有渚に、まーくんと呼ばれていた。
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