二度目の出会い

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 だけど当然というか、別れのときはやってきて。  幼い《ぼく》はやはり、ものすごく反発したけれども。 『ごめんなさいまーくん、あたし、引っ越すことになっちゃった』 『え!?』 『どうしても嫌って言ったんだけど、聞いてもらえなくて……』 『そ、そんな……』 『でもあたし、ずっとまーくんのこと好きだから……!』 『僕だって!ずっと好きだよ、あーちゃんのこと!ずっと、ずっと好きだから!』 『ありがとう、だから……いつかまた会いましょう?ね?』 『いつか……また……』 『うん!じゃああたし、もう行かないと』 『あーちゃん!』 『またね!まーくん!』 もう褪せてしまった、記憶の最後。
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