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サァァァ,,,,
静かな森、一人の少女
「……大好きだから…」
「はっ!」
またこの記憶,,,。なんの記憶だ?
俺は立花悠人。ニートやってます。
いつからか分からないけど、目をつむるといつも一つの記憶が蘇ってくる。
「ちょっと散歩行ってこよ。」
ゲームがたくさんつまったかばんを持って外へ出た。
いつもの花咲通りを歩いていると、見慣れたロン毛が知らない女と歩いてきた。
「よっ!悠人。どうした?そんな呆れた顔して。」
「どうした?は、こっちのセリフだ!また新しい女か?」
こいつは有本勇樹。女に騙されやすいただのアホだ。
そして俺と同じニート。
「いやー愛莉から着信拒否されちゃってさー。でも今は莉子がいるからいいや。ねー莉子?」
「ねー勇樹?」
そのあと隠れて、莉子とかいう女は鼻で笑っていた。
「おい。この女やめといたほうがいいぞ。」
「何言ってんだよ、じゃぁな!」
……また同じ運命をたどるんだろうな…。
そう思いながら歩いて行くと、足元に5つの穴があいた蝶の形のキーホルダーが落ちていた。
「なんだこれ?」
キーホルダーを拾ってみた。ら、
「ピカッッッッ!」
「なっ!」
キーホルダーが光りだし俺の体が消えてきた。
「ななななな、なんなんだーーーーーーっ!」
(…………大好きだから…)
(………またあの記憶か。っ!なんか頭が痛い,,,。って言うかここどこだ?目がかすんでよく見えないな,,,。)
「あの,,,,,。」
(?なんか聞こえる。幻聴か?)
「えっと,,,,,。」
(まだ聞こえる。…無視しとこう。変なのにかかわりたくない。)
「その,,,,,,。」
(さて、今からどうしよう。)
「私を無視しないでくださーーーーーーい!」
「うわっ!」
何かと思ったら羽根の生えた石が飛んでいた。
「な、な、な、な~~~!!!」
「そんなにびっくりしないでください。」
「いや、するにきまってんだろっ!」
石に羽根が生えてしゃべってるって,,,,どう考えてもおかしいだろ!
「私の名前はロッキーです。」
「ロッキー?」
石だからか。ありきたりだな。
「あなたが立花悠人さんですね?」
「え、なんで知ってんの?」
「『バタフライ・クイーン』…。あ、その蝶のキーホルダーが見える人間界のものがこの世界を救える者と古事に書いてあったものですから,,,。」
「ここにおれを連れてきたのはキミ?」
「ハイ。」
「かえらせて。」
「ハイ,,,じゃなくてだめです!」
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