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図星をさされて、と言うか墓穴を掘って、斑は口籠もる。
「わ、悪いですか。性格なんて作ってナンボじゃないですか」
「まぁそうだけどさ」
居心地悪そうに目線を右往左往させている斑の頬を、沖田がつついた。
「何ですか?」
問えば、彼は優しく目を細める。
「でもさ、僕は素の斑ちゃんのが好みだな~」
「な───///『蕎麦オ待チ~』
斑が思わず身を引いたのと同時に、片言の日本語が聞こえて来た。足元から。
───何故下から? と疑問に眉を寄せて見やると、そこにはお盆に蕎麦を二人前載せた、可愛らしい日本人形。
「……───はっ!?」
「あ、来た来た。ありがとー」
驚愕で固まる斑だが、沖田は笑顔で蕎麦を受け取っている。
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