二章《森に住む女王》

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クリード皇国の王都、ウィグルス。 しっかりと整備された道路には、荷物を積んだ馬車が何度も往復している。 ファンダリアとはまた違った建築様式の目新しい建物が建ち並ぶなか、レヴァンとユーリはだらだらと街を練り歩いていた。 「すげーな…異国情緒たっぷりだ」 呑気に言うレヴァンに、ユーリは笑って頷いた。 二人共、ファンダリアとアーメクル以外の国は行ったことが無かったので、そんなことをレヴァンが言うのも無理は無かった。 「で、レヴァン。クリードに着いたはいいけど、これからはどうするの?」 「そうだな…まずは滞在できる場所を探すか。金はあんまり無いけど」 そう、二人の旅では困ることがあった。 所持金が、少ないのである。 そのため、滞在できる場所を探すにしても、徹底的に安い所を探さないといけなくなる。
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