二章《森に住む女王》

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男はかなりの早さで地面に叩きつけられ、ちょっと地面がめり込む。 あっという間に、五人の男が地面にのされてしまっていた。 何が起こったのかわからないとでも言いたげな表情で、街の人々は呆然としていた。 レヴァンが男達が持っていた革袋をまとめて掲げ、 「取られたものは全部か?」 と、聞くと、やがて拍手と歓声が沸き起こった。 「ああ、俺の荷物も無事だった。ありがとうよ!」 「兄ちゃん、やるねぇ!あたしゃ感動したよ」 「あの盗賊達には手を焼いていたの。本当に感謝するわ」 「かっこよかったよ!」 等言われ、レヴァンは人々に取り囲まれた。 近くでは、男の子達がさっきのレヴァンを真似るように、体を捻っていたりしている。 「ねえねえ、さっきのキックどうやったの?」 ついにはその男の子達にも囲まれた。
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