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「えっ、さっきのはまぁ、あれだよ、あれ、ええと」
あれこれ話しかけられて、誰から答えればいいのかわからずに困惑するレヴァン。
すると、後ろからユーリが歩いてくる。
「騒がしいと思ったら…何であなたが囲まれてるの?」
「あ、ユーリちょうどいいや、ここから連れだし…ってうわあああ、マントを引っ張らないで!?」
どうやら、レヴァンは瞬く間に街のヒーローになってしまったようだ。
それも、さっきレヴァンがやっつけた男達がけっこう有名な盗賊だったらしく、それもあってか、レヴァンは街の人々に感謝の言葉を言われまくっていた。
ユーリは少し笑うと、
「本は私が借りといたから。後、観光案内の本を見つけたから宿も私が探しておくわ。貴方は、そこの人達から話を聞いておいたら?」
なんて言って、レヴァンをほったらかし、歩いていく。
「え?いや、わかったけど…って置いてくなって!?…お、お前こら、そのナイフ返しなさい、危ないから!」
ユーリを追いかけようとしたが、何をどうされたのか、レヴァンが服の袖口に隠していたナイフが男の子の一人に抜き取られ、おもちゃにされていたので、それを取り返さなくてはいけなくなった。
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