一章《死神の通り道》

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レヴァンとユーリがいまいる場所は、旧アーメクル皇国領からクリード皇国をつなぐ国境門の付近だ。 二人は何の考えも無しに無許可で国境を越えようとしていたところなのだが。 やっぱりあっさり、国境警備隊の兵士達に見つかって、魔法で威嚇攻撃されている。 そしてゆっくりと進む二人はすぐさま五人の警備隊に包囲されてしまった。 「おっ?なんか囲まれたな」 レヴァンがぼんやりと言うと、警備隊の隊長らしい、一人の髭面な男がレヴァン達二人の前に出てきて、 「はぁーっはっはっ!!捕まえたぞ、この脱国者め!もう逃げられんぞ!勤続三十年、国境警備隊ナンバーワンのベテランのこの俺様がいる限り、この国境は誰にも越えられないのだぁっ!!」 びしぃっ! と戦隊モノのヒーローのようなポーズを決め、熱い口調で言ってくる。 だが二人はそれを痛い視線で受け止め、レヴァンは、 「えぇ~……」 ユーリは、 「…で、レヴァン。どうするの?ちょっと準備運動がてら…」 それぞれの反応をして、ユーリの言葉にレヴァンは頷いた。 「おっけ、闘ろうか」
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