一章《死神の通り道》

5/10
前へ
/37ページ
次へ
二人がおもむろに手を振るう。 すると、いつの間にか、その手には二人の武器が握られている。 レヴァンは、身の丈ほどの大きな鎌。 ユーリは、刀身に強力な冷気を秘める長剣。 「作戦は?」 ユーリが聞く。 対したレヴァンは、 「こんな奴らに必要無い」 と言って、一番近くの兵士を鎌の刃が付いていない方で殴る。 あまりの速さに、警備隊は気づかない。 ユーリも動き、隊長の男の顔面を剣の腹で殴った。 それでやっと、残った三人の警備兵が動く。 素早く下がり、魔法を詠唱し始めるが、それすら追い越す速さでユーリが詰めより、レヴァンは後ろで魔法を発動させる。 「光よ槍を成し、いざ貫かん《ホーリーレイ》」 レヴァンの目の前に魔方陣が現れ、一筋の光の槍を放つ。 ユーリが素早く二人の兵士を殴り倒すと、レヴァンの魔法の光が残りの一人を撃ち抜く。 あっさり敵兵は全員戦闘不能となった。
/37ページ

最初のコメントを投稿しよう!

158人が本棚に入れています
本棚に追加