一章《死神の通り道》

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本当にあっさり、決着がついてしまって。 武器を消し、倒れた兵士らをそのままに、国境門の前に立つ。 「…で、どうすんだ、このばかでかい門。開くようには見えないし…魔法で壊すか?」 レヴァンが光の魔方陣を描き出すと、ユーリが剣を手に彼を止め、消える。 いや、消えたような速さで飛び上がったのだ。 そしてそのまま剣を一閃。 すると、巨大な鉄の門がばっさりと何分割かに切り裂かれて… 「…おいおいマジかよ…」 華麗に着地を決めるユーリを眺めて、げんなりとした表情になる。 流石にあんなことをやるほど、レヴァンも思い切った性格ではない。 よっぽどやるやつはいないだろ。とか思った瞬間、剣を消した目の前の美女はやってのけた。 「さぁ、いくわよレヴァン。クリード皇国には深い森がある。そこさえ越えれば、王都に着くはずよ」 そう言って、すたすたと歩き始めるユーリ。 レヴァンはぱぱっと彼女が切った鉄塊を門の前に積み上げた後、彼女の後を追った。
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