やっほー、魔王(手紙~ )

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扉を開けると、廊下にスカートを捲り上げ、スパッツが見えている状態で背丈に合わない銀のマントを掲げ走り回るフィリス・ユーラーティオー第六王女と、中折れ帽を被った様々な色の髪をした真っ黒な仮面を付けた半袖短パンに長靴と冬の絶対領域の青年が王女を追っている光景が飛び込んできた。 「あはははは~!」 「ちょっ、マント返しやがれえ!!」 「だがww断るwwww」 「フィリス! そいつは誰だ!!」 「フィリス様! その人は魔王から使わされた使者ですぞ!?」 「げっ! 王様ぁ!?」 「やあパパン。この人マオゥさんだよ?」 「怪しい名前だな? お前! 名を名乗れ!」 「全・略っ!」 「「略した!?」」 「あーもう、後でフィリス王女着払いで送り返す! だから一旦俺のマントごと持って帰ります!」 「きゃーwwwwww、皿ww割wwれwwたwwーww。それよかどこ触ってんの!」 「それはお前だ! 尻を揉むなぁ!!」 「ふひっwwwwサーセンwwwwww。そこにいいケツ有ったら触らないと失礼と思ってwwwwww」 「お前なあ! ぎゃっ!?」 「やべっwwww落wwちwwるww」 窓に足をかけた瞬間、バランスを崩し落下した。 「フィリーース!!」 「王女ーー!!」 「呼wwんwwだww?」 「動くなバカフィリス!」 「痛いっ!」 第31魔王 イルクスス・イーザン・アイラ・ティルクス・ザイクサン・ダイアナ・ルアク・ヴァジュラ・(中略)・シグナム・アームストロング・ミノウラ・ストレンジ・グランツ・ギャリクライ・(後略)はフィリス第六王女を抱え、廊下の窓から落ち、その後急上昇し飛んで魔王城に向かって飛んで言った。 こうして第六王女は魔王に拐かされてしまったのであった。
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