僕の関節は逆可動

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生徒会室は5階の一番端にあり、大きさは普通の教室と変わりないのだが、ドアだけが他と違って1つしかない。 そのドアの前に立った俺は、一旦抱えていた大量の荷物を足元に下ろす。 なぜかって? それはこれから、箱○学園にありそうなセキュリティーのかかったドアを、なんとかして開けなくちゃいけないんですよ。 まず初めに扉横にあるモニターとカメラの前に立ち、網膜スキャンと掌紋確認をし、その後24桁の超長いパスワードを7秒以内に入力する。 最後に、モニター備え付けのマイクに向かって、会長に愛を叫べばオールクリアだ。 ここまでセキュリティーを強固にかける意味もわからないが、最後のはもっとわからない。 ちなみに俺はいつも、 「かいちょー、だいすきー(棒)」と言って終わらせる。 だって、いちいち考えんの馬鹿らしいじゃん。 まぁ、それは置いといて。 ガチャンガチャン!と、ドアの施錠が順に解除される音がし、俺も床に置いていた荷物をまた抱き上げる。 「本当の勝負はここからなんだよな……」 呟きつつも、両手がふさがってるので足を使って器用にドアを開ける。 それと同時に、目の前の床、およそ1メートルをジャンプして通る。 跳んでスルーした床が1秒後、バラエティー番組よろしく、パカリと開いた。 着地した瞬間、今度は首を縮めて頭上から迫り来るギロチン的なモノをやり過ごす。 「ふう、これで一安しnおぶしっ!?」 息をついたのもつかの間、何かが俺のマイサンにものの見事にクリーンヒットした。 荷物は手を離したために腕から転がり落ち、俺も股間をおさえながら惨めに倒れる。 下腹部を走る鈍痛に呻きうずくまる俺の背に、聞き覚えのある声が投げかけられた。 「くぁっはっは、相変わらずお前は馬鹿みたいに面白いな七海」 「……お、お前は……」
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