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「し、死ぬかと思った……」
息も絶え絶えに、唇から言葉がこぼれる。
蹴り飛ばされ窓から落ちた先には、運良く水を張ったプールがあり、俺は高さ15メートルからダイビングをする羽目になった。(もちろん、入水姿勢も何もあったもんじゃなく、全身打撲まみれ)
甘露先輩のコトだからプールがあることは把握していたのだろう。
だが、時期が時期だけに水がない場合もあったはずだ。
そのコトを思うと、震えが止まらない。
「まぁ、生きてるだけ良しとするか」
イェス、ポジティブシンキング。
いつまでもプールで漂っているワケにもいかず、俺はいそいそとプールサイドにあがる。
水をたっぷりと含んで重くなった制服を絞り、校舎の方へと歩き出す。
全身打撲と濡れた服に嫌悪感を抱きつつ、先輩に渡されたメモをポケットから出して確認。
「え~と、
『晴海祭の閉会式に、生徒会主催のライブを行う。
出演するのは役員全員。
だが人数が足らないので、七海副会長にはメンバーの補強を命ずる。
役員含め合計10人集めるコト。
期限は晴海祭開催の2週間前まで。
以上、頑張ってくれたまえ。
byかんろ』…………」
(つд⊂)ゴシゴシ
(;゚д゚)
(つд⊂)ゴシゴシ
_,._
(;゚ Д゚)ホォォーー……?!
「な、なんですとぉぉぉぉぉぉぉぉぉおおお!?!?」
一瞬フリーズした脳を瞬間解凍して、事態を把握しようとする。
なにが一番問題かって、
「期限明後日までじゃねぇかよ! ムリだろこれ! あの外道女、初めから俺をハメるつもりで罰つけやがったな!?」
ヤバいぞこの状況。
なんとかして暇人を見つけ出し、処刑を回避せねば。
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