日本で平日で突然で

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      「これからお前には別の世界に行ってもらう。地球とは理が違う世界だ。お前にはそこで俺が求めるものを探してもらう。見事にそれを見つけ出せたら元の世界に返してやるよ」 「も、元の世界に!? 俺は帰れるのか!?」 「あぁ、帰れるさ。悪魔にとって契約は絶対だからな。ギヒッ!」 混乱する頭に希望の光が差し込んだ。帰れる、日本の東京に帰れるんだ! ―――ん? 契約? 「お、おい。契約ってなんのことだ?」 「契約は契約だ。悪魔との契約は魂の契約。その魂と引き換えに3つの願いを叶える。それが悪魔との契約だ」 「3つの願い……なら早く元の世界に返してくれよ!」 「言ったろ? そのためには俺が欲している物を持ってこい。そうすれば返してやるってな」 相変わらず不気味な笑顔のまま悪魔は話を続けた。 地球とは理の違う世界、エスティオン。その世界のどこかにある宝玉が欲しいらしい。 「……それを持ってくれば俺は生き返るんだな?」 「あぁそうだ。魂の上での契約は必ず守る。守らなければ俺が消滅するからな」 「……分かった。やってやるよ」 「ギヒッ! 契約成立だ!」 悪魔が右手を上げると、突如暗闇が渦を巻き、俺の体を包み込んだ。 「な、なんだこりゃ! おい、なんのつもりだ!」 「言ったろ? 地球とは理が違うと。そのままの体で行けばすぐに消滅するからな、ちょっと加工してんだよ」 「か、加工ってあががががが」 「特別サービスだ、悪魔の力を分けてやるよ。ギヒッ!」 悪魔の気持ち悪い声がどこか遠くに聞こえるほどに、俺の意識は薄れかけていた。
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