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何も出来ないまま、ただ立ち尽くす。
彼女がいつもと同じのように言った
「バイバイ」
が、耳に残ってなかなか離れていかない。
『またね』は無いんだ。
そりゃそうだ。今さっき別れたんだっけ。3月、卒業式。
中学卒業と同時にお別れ。
まぁ、何をした訳でもなく休みに一緒に映画を見に行ったり、
たまに手を繋いだり、
いたずらにキスしてみたり。
簡単な事で頬を赤く染める彼女がたぶん好きだった。
その位の関係。
別々の高校に進学するし、彼女から別れを告げられても納得出来た。
思ったほどショックでも無かった。
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