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「何、溜息なんて吐いちゃって」 「いや……っつーか、後ろからは見えないだろ」 無意識に小さく溜息を吐いた後だったため、思わず動揺する。 「バックミラー越しに見えるから。何か考え事?」 「まぁ、な。でも、大したことじゃねーから」 大した事、なのだが。 まだこれは1人でよく考えたい。 相手――宮村が居てこその考え事だが、付き合う付き合わないの話で逃げ腰だった奴が、それより大分踏み込むとなると、全力で逃げそうな気がする。 「最近ゲームする時間も減って不満、とか?」 「ま、そんなとこ」 別にそんな事は何も思っていないのだが、適当に話を合わせる。
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